地震や台風、豪雨など、私たちの暮らす日本では、いつどこで災害が起こっても不思議ではありません。近年も各地で停電や通信障害が発生し、「スマートフォンが使えなくなって不安だった」という声が多く聞かれました。
そんなとき、確実に情報を得るための「最後の砦」となるのが防災ラジオです。この記事では、非常時に防災ラジオがなぜ必要なのか、そしてどのような機能を備えたものを選べばよいかを考えてみましょう。
■ スマホだけでは不十分な“情報の命綱”
現代人の多くは、ニュースや気象情報をスマートフォンから得ています。しかし、災害が起きたときにはスマホの弱点が浮き彫りになります。
停電により充電ができなくなったり、通信回線が混雑・断絶したりすることは珍しくありません。実際、令和元年の台風15号の際には関東各地で長時間の停電が続き、多くの人が「情報が入らず不安だった」と語っています。
通信が途絶えたとき、人々は「今、どこで何が起きているのか」「避難すべきなのか」「家族は無事なのか」という情報を得られなくなります。
この“情報の遮断”こそが、災害時における大きなリスクの一つです。
■ ラジオは「もっとも信頼できる情報源」
停電しても、通信が途切れても、電波が届く限り聴けるのがラジオです。
NHKをはじめとする放送局は、災害時に迅速で正確な情報を伝えるための体制を整えています。避難指示や交通情報、救援情報などをリアルタイムで放送しており、これらは命を守る判断材料になります。
また、ラジオは「声」で伝わるメディアです。被災中の孤独や不安の中で、人の声を聞くだけでも安心感が得られます。震災を経験した多くの人が、「ラジオの声に励まされた」と語っているのも、その証拠です。
■ 防災ラジオに求められる主な機能
一口に防災ラジオといっても、さまざまな種類があります。選ぶ際には、次の機能をチェックしておくとよいでしょう。
- 手回し充電機能
停電中でもハンドルを回すだけで充電できるタイプは非常に心強い存在です。数分間の手回しで数十分の使用が可能なものもあります。 - ソーラー充電機能
日中の太陽光で充電できるモデルも増えています。長期停電が続いた場合に備えて、手回しとソーラーの両方が備わったものが理想です。 - ライト機能
夜間や避難所での照明として活躍します。中には懐中電灯とランタンの両方の役割を果たすものもあります。 - スマホへの給電機能(モバイルバッテリー)
ラジオの電力を使ってスマホを充電できるタイプもあります。通信回復時に連絡を取るために重要です。 - 防水・防塵性能
雨の中や屋外でも使える防水仕様であれば、避難中でも安心です。 - ワイドFM・AM対応
近年はAM放送をFMで受信できる「ワイドFM」対応ラジオが主流です。都市部ではFMの方が受信しやすい場合もあります。
■ 実際の災害時、ラジオはどう役立つのか?
たとえば、2011年の東日本大震災の際、広範囲で停電が発生し、通信網も大きく混乱しました。そんな中で被災地の人々にとって頼りになったのが、ラジオ放送でした。
避難所の開設情報、給水所の場所、炊き出しの時間、電車の運行状況などがラジオから流れ、人々は懐中電灯の明かりの下で耳を傾けていました。
また、2024年の能登半島地震でも、停電や通信障害が続く中で、防災ラジオが重要な情報源となりました。携帯電話が使えず不安な中、ラジオから「近くの避難所が開いている」という放送を聞いて助かったという声もあります。
■ 日常から備える「習慣」が命を守る
防災ラジオを備えるだけではなく、普段から使い慣れておくことも大切です。
いざというときにスイッチの入れ方や周波数の合わせ方がわからないと、せっかくの備えが生かせません。普段からニュースや音楽を聴く習慣をつけておけば、いざというときに自然に使えます。
また、乾電池式の場合は定期的に電池の状態を確認し、交換しておきましょう。
手回し式の場合も、時々動作確認をしておくと安心です。
■ まとめ ― 防災ラジオは「小さな命綱」
災害はいつ起こるか分かりません。
停電や通信障害が発生したとき、確実に情報を得る手段を持っているかどうかで、行動の正確さも生存率も変わってきます。
防災ラジオは、スマートフォンに代わる「アナログだけど最強の情報ツール」。
その小さな一台が、あなたや家族の命を守る大きな力になるのです。
日常の片隅に、防災ラジオを。
「情報を得る力」を備えることこそが、最も身近で確実な防災対策といえるでしょう。
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